水分補給の大切さについて

人は1日にどのくらいの水分が必要?

人が生きていくために、なくてはならないのが水です。
生まれたばかりの赤ちゃんは、体重の70~80%が水分だそうです。
しかし、年を重ねるに連れて体内の水分は減少していき、高齢者になると体重の約50%にまで減ってしまうといわれています。

水分は体の中で、実にさまざまな働きをしています。
血液となって全身に栄養素を運ぶ、汗をかいて体温を調節する、さらに汗や尿となって体内の老廃物を排出する、筋肉を動かすなど、人の体は水がなければ機能しないといっても過言出来ありません。

このため大人の場合は、1日に2~2.5リットルの水分を補給する必要があります。
1日に2リットルの水を飲むのは、かなり大変ですね。
しかし人は水分を、水などの飲み物からだけ補給しているわけではありません。
食事にもたくさんの水分がふくまれています。
お米、パスタ、野菜、果物、スープや味噌汁、チーズ、魚介類など、ほとんどの食物に水分が含まれているのです。
ですから毎日3度、バランスの良い食生活を送ることは、水分補給の側面からみても非常に重要なのです。

欧米の場合、1日に必要な水分量の目安は、あまり運動をしない人で1日2.3~2.5リットル程度、運動や肉体労働をする人の場合は1日3.3~3.5リットル程度といわれています。
そのうち、食事から摂取する水分が20~30%と考えられており、残りの70~80%を飲み物から補給するとして、水分は1日1.5リットル程度補給するべきとの研究結果が報告されています。
ただ、これは欧米式の食事をしている人の場合です。
和食中心の生活の人は、食事からの水分摂取量がこれよりも多くなると考えられます。
しかし、若い人を中心に欧米式の食生活を送る人が増えているので、目安として1日1.5リットル程度と考えていいのではないでしょうか。

特に夏場は熱中症を予防するためにも、積極的な水分補給が大切です。
しかし、冬場でも意識して水分を補給する必要があります。

冬は寒いですから汗をかいている自覚がなかなか得られません。
しかし冬でも人は汗をかいています。
寒いから汗をかかないのではなく、冬場は空気が乾燥しているので汗をかいてもすぐにかわいてしまい、汗をじかくしにくいだけなのです。
特に運動をするときは脱水症状を起こすキケンがありますから、必ず水分補給を行いましょう。

効果的な水分補給の方法

効果的に水分を補給するためには、こまめに水分をとることが大きなポイントとなります。
一度に大量の水分を摂取しても、それらがすべて体に吸収されるわけではありません。
それよりも少しずつ何回にもわけて水分を摂取したほうが、体に吸収されやすく効果的です。

また、喉が渇いてから水分を摂るのではなく、喉が渇く前に意識して水分を摂取することが大切です。
特に肉体労働や運動をしているときと、その後の水分補給は重要です。

激しい運動や労働で大量に汗をかくと、水分と同時にミネラル分も体外に排出されて、ミネラル不足になりやすくなります。
このようなときは水よりも、スポーツドリンクが効果的です。