痛風

痛風とは

痛風とは体の中に尿酸がたまってしまい、それが結晶化することによって関節炎が生じる病気のことです。
現在では研究が進んだことによって、きちんと治療を受ければ健康的な生活を送ることが可能です。
放置してしまうと、激しい痛みが生じて、結節ができたり、腎臓を悪くしてしまう可能性があり、重大な病気となります。

痛風になる前には血液中の尿酸値が高くなります。
高尿酸血症の状態となり、それを放置してしまうと、関節が赤く腫れるようになり、痛みが生じます。
激烈な痛みであり、耐え難いものとなるため、多くの方はその段階で気が付きます。

痛風発作とよばれるこの痛みは1週間から10日程度で治まります。
痛風発作は炎症を抑えるための薬を飲めば早く治すことが可能です。
ただし、繰り返し同じ症状が出るため、安心することはできません。

ひどくなると膝や足首の関節が腫れるようになり、痛風発作の間隔も短くなっていきます。
尿路結石や結節、腎臓が悪くなるなどの症状も出るようになり、慢性痛風になってしまう方もいます。
血清尿酸値が高い人は脳血管障害や心血管障害などのリスクも高くなるため、注意が必要です。

20代以降の男性に多く見られるのが痛風の特徴です。
環境だけではなく、遺伝とも関係します。
万が一、痛風の症状が見られた場合はすぐに病院に行くべきです。

痛風の原因と治療法

痛風の原因となる尿酸値はどのような理由によって上昇するのでしょうか。
まずは遺伝的要因があります。
ただし、遺伝的要因で尿酸値が上昇する人は極稀であり、大多数の人は環境要因の方が強い影響を与えています。

環境要因の一つとして食生活に問題のあるケースが多いです。
たとえば、肉食は痛風のリスクを高めて、逆に野菜や乳製品はリスクを減らしてくれます。
痛風患者の6割は肥満であり、肥満の人ほど痛風になりやすいため気をつけましょう。

また、アルコールを飲むことで尿酸値は一時的に上昇します。
アルコールを分解する時に尿酸が生じて、これが体内に蓄積してしまうからです。
また、アルコール飲料の中には尿酸の材料となるプリン体が多く含まれているものもあります。

プリン体はビールに特に多く含まれていて、他にもウイスキーや焼酎、ブランデーといったお酒にも入っています。
過度な飲酒は控えることと、特にビールには気をつけることが大切です。
ワインについては逆に尿酸値を減らしてくれるというデータがあります。

痛風を治療する方法としては、生活習慣の改善と、薬物療法の療法が行われます。
生活習慣を改善することができないと、いくら薬物を用いても再び発症してしまう可能性が高いです。
血清尿酸値を管理するだけではなく、合併症にも気をつけることが大切です。