ハウスダストによる健康被害と対策

家の中はほこりがいっぱい

ハウスダストは家の中にあるチリやほこりのことで、特に1ミリ以下の肉眼でみえない細かなもののことを指すのが一般的です。
きれいに掃除をしても、完全にハウスダストを除去するのはなかなか困難です。

家の中には人のフケ、垢、髪の毛、カビ、ダニのフンや死骸など目に見えないほど小さなゴミがたくさんあるのです。

そして、人が寝静まっている夜に室内に舞っているハウスダストが床に降り積もり、朝になって人が起きて活動し始めると、床に積もったハウスダストが空気中に舞い散ります。

ハウスダストには室内で発生するものと、家の外からやってくるものがあります。
家の外からやってくるハウスダストは、外出中に衣服や鞄、靴底などに付着したり窓から入り込んだ砂埃、土、ばい煙、排気ガス、昆虫のフンや死骸などで、ハウスダストのおよそ3分の1を占めるといわれています。

一方、室内で発生するハウスダストもあります。
室内で発生するのは衣服や布団などの綿ボコリが半数以上を占め、このほかに人の垢、フケ、髪の毛、ペットの毛、食べ物のクズなどがあります。

ハウスダストは体にどのように悪いの?

ハウスダストは、人の体に悪影響を及ぼすことがあります。
特にハウスダストで注意したいのがダニのフンや死骸です。
これらを吸い込んだり触ったりすると、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎をはじめ、結膜炎、気管支ぜんそくなどを引き起こす危険があります。

ダニは一年中いますが、特に高温多湿な夏に活発に活動し、繁殖して増えていきます。
そして涼しい秋になると、増えたダニが死ぬので、特に秋にハウスダストによる影響が出やすいといわれています。

ハウスダスト対策は掃除が一番

ハウスダストによる被害を減らすためには、こまめに掃除をすることが大切です。
掃除機は1平方メートルにつき20秒程度を目安位に、ていねいにかけていきましょう。
しかし掃除機の場合、ホコリを吸い込みながら排気するので、ゴミは吸い取れてもハウスダストは排気と共に再び部屋に舞い散ってしまいます。
このため、掃除機をかけるときは、換気を十分に行う必要があります。
最近では排気をカットする掃除機や、ハウスダストを撒き散らさない水フィルターを使う掃除機も販売されているのでそれを使うのもおすすめです。

また、こまめに布団を干す、布団乾燥機を使うのも効果的です。
布団を乾燥させた後は、掃除機をかけて布団についたダニのフンや死骸を吸い取りましょう。
シーツや布団カバー、枕カバーも毎日洗濯することをおすすめします。

ハウスダスト対策の基本は、何と言ってもこまめな掃除です。
そしてダニが発生しやすい寝具なども、清潔に保つようにしましょう。