環境問題への取り組み

環境問題に対処するためには

現在、世界中でさまざまな環境問題が起きており、早急に対策を取ることが求められています。
それでは、環境問題に対処するためにはどうしたらいいのでしょうか。
環境問題の主な原因として、工場や自動車などからの排ガスがあります。

現代では、工場でさまざまな製品を製造したり、自動車で移動をすることが当たり前となっているため、早く規制しないと取り返しの付かないことになります。
そこで、政府が法律によって排ガスを規制することにより、大気汚染を食い止めることができます。
たとえば、日本では昭和43年に大気汚染防止法が制定されました。

この法律では、たとえば工場からの硫黄酸化物の排出基準が設定されて、その基準を守らなければいけなくなりました。
基準値以上の硫黄酸化物を排出してしまうと、法律違反となってしまうのです。
排出基準は定期的に変更されているのですが、新しい施設ほどより厳しい基準が設けられています。

実際に工場では硫黄酸化物のような有害物質を除去するための装置を煙突に取り付けています。
また、燃料そのものを有害物質があまり発生しないものにするという工夫もされています。
車の場合はエンジンを改良することによって、あまり排ガスが出ないものが製造されています。

火力発電所からはさまざまな有害物質が発生するのですが、排出口に特別な装置を設置することで対処しています。
また、使用する燃料も有害物質をあまり出さない天然ガスを利用する割合が増えています。

このように大気汚染に対処するためにさまざまな試みが進められています。
昭和45年には硫黄酸化物や窒素酸化物の排出量は最大となっていたのですが、そこから徐々に減っています。
ただし、工業生産や車の数が増え続けているため、昭和55年以降は有害物質の量に変化が見られなくなりました。

環境問題への取り組み

上記のように法律による規制によって大気汚染をある程度防ぐことは可能ですが、完全になくすことはできません。
たとえば、工場や事業所に対して指示を出すことは簡単なのですが、個人が乗っている車を規制することは難しいのです。
車を運転することは個人の自由であり、それを止めるための強制力は政府にはないのです。

したがって、これからは環境問題への取り組みとして個人の意識改革が必要となるでしょう。
個人が自分たちの行動によってどれだけ環境に大きな影響を与えているのかを意識しなければいけません。
環境を破壊することが自分たちの生活を将来脅かしてしまうリスクがあることを認識する必要があります。

そのために市民に対して環境問題への意識を高めてもらうための試みが行われています。
最終的には国民一人一人が環境問題に関心を持ち、自分たちの意思で行動することが大切です。
自分たちの身近なところから改善することで、環境問題に大きな貢献をすることができるのです。